ぐすけだいおしょう
初出:「金の星」金の星社、1925(大正14)年4月
書き出し
愚助は忘れん坊でありました。何を教へましても、直ぐ忘れてしまふので、お父様は愚助を馬鹿だと思ひ込んで、お寺の和尚さまに相談にまゐりました。すると和尚さまは、「其の子は御飯を食べますか。」と、ききました。お父様は、「はいはい、御飯は二人前ぐらゐ平気で食べます。」と、答へました。和尚様は、又、「其の子は打てば泣きますか。」と、問ひました。お父様は笑ひながら、「それは和尚様、なんぼ馬鹿だつて、打てば泣き…