青空文庫

「科学が臍を曲げた話」の感想

科学が臍を曲げた話

かがくがへそをまげたはなし

初出:「新青年」1934(昭和9)年9月号

海野十三13

書き出し

みなさん、科学だって、時には気むずかしいことがありますよ。そんなときには、臍を曲げちまいますよ、臍をネ。童話みたいですが、昔、オーストリヤの王様が、世界最大のダイヤモンドを所有したいという欲望を持って、持っているだけのダイヤを全部坩堝に入れて融合させようと思ったところが、もともと炭素のかたまりであるダイヤは、忽ち一陣の炭酸瓦斯と変じて、空中に掻き消えたという昔話があります。これも臍まげの一つです。

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