青空文庫

「山寺」の感想

山寺

やまでら

若山牧水14

書き出し

夕闇の部屋の中へ流れ込むのさへはつきりと見えてゐた霧はいつとなく消えて行つて、たうとう雨は本降りとなつた。あまりの音のすさまじさに縁側に出て見ると、庭さきから直ぐ立ち竝んだ深い杉の木立の中へさん/\と降り注ぐ雨脚は一帶にただ見渡されて、木立から木立の梢にかけて濛々と水煙が立ち靡いてゐる。其處へ寺男の爺さんが洋燈に火を點けて持つて來た。ひどい降りだ、斯んな日は火でも澤山おこさないと座敷が濕けていけな

2019/10/29

19双之川喜41さんの感想

 琵琶湖を 木の間から臨み観ることのできる山奥の廃寺で 酒で 身上つぶした寺男の爺やと つかの間の酒宴を楽しむ。 カッコウ▫ホトトギス▫筒鳥などの探鳥を 試したり 山菜を採取したりする。 一幅の繪をみるような 筆力であると思った。

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