だいぼさつとうげしばいばなし
書き出し
帝劇に上演された大菩薩峠、あれは芝居ではない、仕方話の手見世だ、芝居として見るのなら、行友李風氏の脚色で澤田正二郎君がやつた方が遙かに大菩薩峠の悌を出し、且机龍之助の姿を見せてくれている。七幕十四場、ずつと通して見て筋が通る通らないという人もあるようだが、それはいう方が間違つている。大菩薩峠という長い/\もの語りの中の要所々々を、草双紙の口繪でも見せるように並べて見せて、小説でおなじみの人物を、そ…