青空文庫

「婦人作家は何故道徳家か? そして何故男の美が描けぬか?」の感想

婦人作家は何故道徳家か? そして何故男の美が描けぬか?

ふじんさっかはなぜどうとくかか? そしてなぜおとこのびがえがけぬか?

初出:「宮本百合子全集 第十五巻」河出書房、1953(昭和28)年1月

女性解放文学批評社会批評分析的激昂

書き出し

父を殺している○作者は巧妙な(しかし)極めて平俗な理由で息子の父を母の生活から切りはなし、父と母との矛盾をこの作において避けている。母は息子との間に矛盾を感じるばかりでなく、現代にあっては多く父との間にも矛盾を感じている例が、特に中流インテリゲンツィアの中に多い。父は社会的に支配階級の或る構成要素としての地位をしめ、母は息子との父よりひんぱんな日常的接触と、若い息子(若い男)への愛にひかされ急進化

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