青空文庫

「不思議なる空間断層」の感想

不思議なる空間断層

ふしぎなるくうかんだんそう

初出:「ぷろふいる」1935(昭和10)年4月

海野十三38
SF的想像力夢と現実奇人描写怪奇叙情的緊張

書き出し

友人の友枝八郎は、ちょっと風変りな人物である。どんなに彼が風変りであるか、それを知るには、彼が私によく聞かせる夢の話を御紹介するのが捷径であろう。かれ友枝は、好んで夢の話をした。彼が見る夢は、たいへん奇妙でもあり、そして随分しっかりした内容をもっていて、あまり夢を見ることのない私などにとっては、美しくもあれば、ときにはまた薄気味わるく感ずることもあるのだ。(乃公は夢で、同じ町を幾度となく見る)と、

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