青空文庫

「新しいアカデミアを」の感想

新しいアカデミアを

あたらしいアカデミアを

旧き大学の功罪

ふるきだいがくのこうざい

初出:「東京大学新聞」1950(昭和25)年12月14日号

作家の日常学問的考察歴史的背景社会批評分析的厳粛

書き出し

日本に、言葉の正しい由緒にしたがっての、アカデミア、アカデミズムというものが在るのだろうか。徳川幕府のアカデミアであった林氏の儒学とそのアカデミズムとは、全く幕府の権力に従属した一つの思想統制のシステムであった。幕末の、進歩的な藩に置かれた藩学校は、当時表面上は幕府法律で禁じられていた英、蘭学の学習を秘密に行ったり、「万国」の事情に精通しようとする努力を示した。それは、たしかに幕府政治の無力を知り

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