青空文庫

「地球はまわる」の感想

地球はまわる

ちきゅうはまわる

初出:「全農林」1950(昭和25)年8月10日号

学問的考察政治的葛藤歴史的背景社会批評分析的厳粛希望

書き出し

封建社会のモラルは、日本でもヨーロッパでも、簡単な善と悪とのふたすじにわけられていた。そこでは、君主、家長の絶対権力をより維持しやすくする考え方や行動が善であり、その反対に、支配者の絶対権に何かの不安や疑問をさしはさむことは、最もはなはだしい悪とされていた。鴎外その他の作家の歴史小説には、この消息がまざまざと描かれている。封建時代に、君主にその非行を直言しようと決心した臣下は、いつも切腹を覚悟しな

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