青空文庫

「平和への荷役」の感想

平和への荷役

へいわへのにやく

初出:「婦人公論」1948(昭和23)年7月号

政治的葛藤文明開化歴史的背景社会批評分析的厳粛憂鬱

書き出し

——船が嵐にあって沈まないためには積荷が均衡をもって整理されていることが必要である。——わたしたちのまわりに、また戦争に対する恐怖が渦まきはじめた。一部には、その恐怖が病的にさえ高まってゆきつつある。それだのに、どうしてその戦争に対する恐怖の激しさに相当するだけの、きっぱりした戦争拒否の発言と平和の要望が統一された世論としてあらわれて来ないのだろう。兵火におびえる昔の百姓土民のように、あわれにこそ

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