青空文庫

「カール・マルクスとその夫人」の感想

カール・マルクスとその夫人

カール・マルクスとそのふじん

初出:「紺青」1947(昭和22)年1月号

家族不和文壇交友歴史的人物の描写歴史的背景厳粛叙情的回顧的

書き出し

一カールの持った「三人の聖者」ドイツの南の小さい一つの湖から注ぎ出て、深い峡谷の間を流れ、やがて葡萄の美しく実る地方を通って、遠くオランダの海に河口を開いている大きい河がある。それは有名なライン河である。太古の文明はこのライン河の水脈にそって中部ヨーロッパにもたらされた。ライン沿岸地方は、未開なその時代のゲルマン人の間にまず文明をうけ入れ、ついで近代ドイツの発達と、世界の社会運動史の上に大切な役割

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