青空文庫

「映画「マルガ」に現われた動物の闘争」の感想

映画「マルガ」に現われた動物の闘争

えいが「マルガ」にあらわれたどうぶつのとうそう

初出:1933(昭和8)年3月(初出記載なし)

動物描写学問的考察虚構と真実分析的緊張

書き出し

映画「マルガ」の中でいちばんおもしろいと思ったのは猛獣大蛇などの闘争の場面である。闘争を仕組んだのは人間であろうが、闘争者のほうではほんとうに真剣な生命をかけた闘争をして見せるのであるから、おもしろくないわけには行かないのである。動物によってそれぞれに武器がちがい、従って闘争の手法がちがうのがおもしろい。虎や豹の闘法は比較的にいちばん人間に似ている。すなわち、かみつく、引っかく、振り飛ばすというの

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