じゅもくとそのは
03 島三題
03 しまさんだい
書き出し
その一伊豫の今治から尾の道がよひの小さな汽船に乘つて、一時間ほども來たかとおもふ頃、船は岩城島といふ小さな島に寄つた。港ともいふべき船着場も島相應の小さなものであつたが、それでも帆前船の三艘か五艘、その中に休んでゐた。そして艀から上つた石垣の上にも多少の人だかりがあつた。一寸重い柳行李を持てあましながら、近くの人に、『M——といふ家はどちらでせう。』と訊くと、その人の答へないうちに、『M——さんに…
芽生
萱草に寄す
尾崎放哉選句集